農業共済新聞の紹介

今週の近畿版

2019年3月2週号

水稲複合で良質子牛生産

杉本 賢さん・好美さん 綾部市

 繁殖和牛の放牧は、都府県で14%の実施(農林水産省調べ)と数少ない中、綾部市の杉本賢(ただよし)さん(77歳)は水田放牧を早期に取り入れ、水稲の複合経営により安心して使える安全な粗飼料の生産に励み、牛の健康維持と経費節減に努めている。

杉本さん夫妻

「健康でいられるのはこの仕事のおかげ」と杉本さん夫妻

水田放牧

水田放牧は4〜11月までで、春は24時間、夏は夕方から朝まで行う

杉本さん

「自分で生産した安全な餌を食べさせられる」と杉本さん

 「良い環境で元気な牛を産ませることが私の仕事」――杉本さんは繁殖和牛14頭、子牛8頭の飼育と、「コシヒカリ」574アール、牧草のイタリアングラスとスーダン134アール、WCS(発酵粗飼料)用稲170アールを作付けする。
 1980年に繁殖和牛の経営を始め、98年には京都府内で先駆けとなる水田放牧を始めた。 「田んぼを動き回るので、健康で足腰が強くなる。発情も早く見つけられるので種も付きやすい」と笑顔で話す。

「京のこだわり畜産物生産農場」登録を自信に

 2014年には、京都府が実施する「京のこだわり畜産物(ビーフ)生産農場」に登録された。これは、地元産飼料の活用や家畜に快適な環境整備をなどを行い、安心で安全な畜産物を生み出す農場を登録する制度で、「府道から放牧地や牛舎がよく見えるので、できるだけきれいにします。登録農場を誇りに思い、周囲に恥じない経営がしたい」と気を引き締める。

粗飼料100%自給を目指す

 粗飼料は自給率100%を目指す(2018年で90%)。特に、良好な栄養価を有するWCS用稲の栽培は全国的にも早い20年前から取り組んでいる。
 約40年、共に農業を営んできた妻・好美さん(73歳)は「複合経営は、稲わらが牛の餌になるし、もみ殻は牛舎の敷料に使えるので大変合理的です」と話す。
 NOSAI京都北部家畜診療所の梁勝現所長は「杉本さんは良質な子牛生産に尽力しています。これだけの経営ができるのはご夫婦のチームワークのたまもの。今後も頑張ってほしい」とエールを送る。
 「健康でいられるのはこの仕事のおかげ。健康や生活を支えてくれる牛に感謝し、今後もこの経営を続けていきたい」と杉本さんは話す。


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