農業共済新聞の紹介

今週の近畿版

2018年5月2週号

ヤマノイモ科の芋「洛いも」 新たな特産に

京都府精華町

 精華町は、京都府立大学が選抜・育成したヤマノイモ科の芋「ダイショ」を、新たな特産品にしようと取り組んでいる。町と大学の連携協力包括協定のもと、町内の農家らが技術を継承し、”町の芋”という意味を込めて「洛いも」と名付けた。苗生産を担う岡田浩伸さん(56歳)は「栽培者が増え、消費も増えてくれれば」と期待する。

メンバー

洛いもの苗をポットに仮植えする精華町花き部会のメンバー。後列左が岡田さん

「洛いも」

「洛いも」 写真提供=精華町役場

芽が出た状態

芽が出た状態。本葉が出るまでパイプハウスで大切に育てる

 洛いもの苗は寒さに弱いことから、カットした種芋を育苗器とハウスで育てる。「芽が出るまでの管理に一番気を使う」と岡田さんは話す。
 苗生産は、岡田さんが部会長を務める精華町花き部会が5年前から手掛け、現在は有志4戸が生産・販売する。「当初は、種芋の表面にカビが生えるなど温度や湿度の調整に苦労しました」と岡田さん。
 ポットに仮植えした苗は、主に、町内の生産者でつくる「精華町洛いもグループ(田中正博会長)」に出荷するほか、町内の直売所などで販売され、今年は1万株の販売を予定している。
 秋に大きな芋が収穫できる洛いもは、すりおろしてお好み焼きやピザの生地に混ぜたり、素焼きや素揚げしたりと料理の幅は広い。また、環境に配慮したグリーンカーテンとしても人気だ。つるが勢い良く伸び、ゴーヤーの葉より厚みのあるハート形の葉をつけることから、「涼しい」とリピーターが多い。

焼酎「精華の夢」で消費拡大に期待

 洛いもグループは、3年前から、鹿児島県の大学や奈良県の酒造メーカーと提携し、洛いもを使用した焼酎「精華の夢」を生産している。町内産洛いも100%の芋焼酎として、町内限定販売だが「飲みやすい」と好評を得ている。
 洛いもは収穫してからの日持ちが短いことや、切り口が褐変するなどの弱点があり、それを克服するため、紆余曲折を経て芋焼酎加工にたどり着いた。
 グループの田中会長は「焼酎は加工の選択肢の一つ。生産技術の向上とともに、より多くの商品を作っていきたい」と話す。
 岡田さんは「今後は、飲食店などへ料理のレシピなどを提案し、洛いもの名前を広めて、消費拡大につなげていきたい」と意気込む。


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